母の気持ち [今日の父]

今日は父は週に4日行くことになっているデイサービスに行った。 

私は朝デイサービスの人が父を迎えに来る前に仕事に出かけてしまうので、
父とデイの人がどのような感じで出かけていくのか、見ることができない。 

週末に家にいるときは見れるのだが、父は出かけるときはたいがいが不機嫌な顔をして、 
「またいくのかよ」 「やだよ」など、行きたくないモード全開で連れて行かれる。

それでもデイサービスに行っていろいろな人に会い、会話をしたりすることがリハビリになるし、
なにより仕事をしている母の負担が減る。 
本人は行きたくないというので、前はいつもかわいそうになり、
「今日は休めば?」などと私も声をかけていた。 


父親は元来あまり社交的な人物ではなく、人とうまく話をすることができない人であった。
そんな父がまったく知らない人たちの中で、しかも自分の親くらいの年齢の人に混じって、
お遊戯したり、折り紙を折ったりするわけで、記憶を少しづつなくしている本人とはいえ、
やはりなんとなくいやなことには違いない。 
それがかわいそうで、私は父をかばう意味で母に
そんなに邪魔にしなくたっていいじゃないかといったこともあった。 

それが母親を追い詰めることになるということに、気づかずにいた。

父が働けなくなってからというもの、母は一人で仕事と家事をこなし、
父を医者に連れて行き、事の面倒を見、風呂にいれ、トイレに行かせ、
下の世話から着替え、何しろ朝起きてから夜寝るまで
生活すべてにおいて父の介助をしている。

父は服も自分で着れない、脱げない、食事も自分で取れない、
トイレも風呂もいけない、じっと座ってもいられない。

私は外に働きに行ってしまうからいいけれど、
母は四六時中まったく父の面倒から解放されることはないばかりか、
自分の仕事(これがないと父も母も食べられない)と、
家事や他の用事もその間にすべてこなさなければならないのだ。

時にはあせって、じれったくなって、父に冷たく当たったりしてしまうこともある。
それをたまに見る息子はそんな母を見て、 
そんなに冷たくするな くらいのことを言ってしまうときがあった。

その時の母の気持ち。 

父が病気になって、父がつらい目にあって、一番つらいのは、母なはず。 
母はなにも言わないし、普通にしてはいる。 それでも、きっと一番孤独なのは、

母なのだ。






 
 












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